
インターネットの普及率は2019年に80%超を超え、多くの人はインターネットで情報を取得することが日常的になりました。Webを利用することが当たり前になってきた中で、「オフラインで集客が上手くいかない」「Web広告を既にやっているけど上手く集まらない」という課題を持っている方、「新しい集客チャネルを検討しているが、改めてどんな集客方法をとればいいか分からない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、ご自身がアプローチしたい顧客層別にどういったWeb広告手法があるのかをまとめました。新しい集客方法を検討される際は、是非参考にしてみてください。
Web広告とはインターネット上の媒体に掲載される全ての広告のことを指します。
広告枠を持つWebサイト、検索エンジンの結果ページ、メール、SNSなどインターネット上のメディアに掲載することが可能になります。
この広告枠を利用して認知度や売上を向上させたい商品やサービスを宣伝できる仕組みです。
総務省が発表した令和3年版情報通信白書のインターネット普及率によると、2019年にはインターネットの普及率が80%を越えていることが分かります。
また、2020年における個人の年齢層別インターネット利用率は、13歳〜59歳までの各階層で90%を超えており、60代〜70代でも70%超という結果となっています。

引用元:総務省「通信利用動向調査」
また、インターネットの利用目的がメールの送受信の次に情報収集となっていることから多くの人がインターネットを情報収集に利用していることが分かります。

引用元:総務省「通信利用動向調査」
このように多くの人が利用するインターネット上に掲載できるWeb広告ですが、沢山の人にアプローチできる等様々なメリットがあります。
細かいターゲティングができる
Web広告では、ユーザーの基本的なデータ(地域や年齢、性別)や興味関心、Webサイトの閲覧・検索・行動履歴などから細かくセグメントを分けた広告配信が可能となっています。
届けたいユーザーを狙って配信することが可能なため、広告内容に興味関心がある可能性が高い人だけに見られるように設定することで広告効果を高めることができます。
少ない費用で始められる
いままで主流だったマス広告(テレビや新聞等)と比較して「少ない費用で始められる」のがWeb広告です。Web広告の中には、実際に広告がクリックされてから始めて費用が発生する課金方式など、ユーザーがアクションを起こした分だけ広告費用がかかるという仕組みのものもあります。単価や合計金額の上限を設定することができるため少額からでも運用が可能です。
効果測定がしやすい
広告の閲覧回数やクリック数など分析ツールで詳しく調べることができます。
一つ一つの施策の数値を確認しながら常に改善のPDCAを回すことができ、より効果的な施策を立案することが可能です。このことにより運用次第で費用対効果を大きく高めることもできるとされています。
Web広告にも様々な種類があります。その中から6つ紹介します。
SNS広告
SNS広告とはSNS(Facebook、Instagram、LINE、Twitter等)のプラットフォームに掲載される広告のことです。
最近では、動画などを活用して訴求するものも増えてきています。
一度出稿したらそれっきりという買い切り型の広告と異なり、「運用型広告」と呼ばれる出稿した広告の成果の状況にあわせてリアルタイムで運用できるという点が特徴です。
SNS広告は、タイムライン上に広告を掲載するので自然と広告を溶け込ませることができ、他の広告よりも受け入れられやすい傾向にあります。
ディスプレイ広告(バナー広告)
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に画像や動画、テキスト形式で表示される広告のことです。「画像+テキスト」、「動画+テキスト」を組み合わせたバナーで表示されることが多いため、バナー広告とも呼ばれています。
画像や動画などのビジュアルで訴求することでユーザーの興味を惹き、クリックしてもらうことでホームページへの誘導などをします。

Yahoo!のバナー広告は、「予約型」と「運用型」の2種類に分けられます。
予約型は、予約形式の購入で圧倒的な量の広告配信が約束されます。予約型の特徴は、確実な広告配信ができる点です。予約形式で購入できるため、指定のページに必ず広告が表示されます。また、運用型のバナー広告よりも優先的に表示されるため、広い範囲への認知向上が期待できます。なお、購入方法には「枠購入型」や「時間帯ジャック購入型」があります。
運用型は、予算内で柔軟な広告配信が可能です。少額で利用が可能な点が最大の特徴とされており、予算は任意で決められ1日数千円からでも出稿が可能となっています。
利用期間にも制限はなく、好きなタイミングで掲載開始・停止ができ、掲載中の予算変更や停止後の再開も気軽にできるところがポイントです。
精度の高いターゲティングをして広告配信できるため、ユーザー獲得が目的の場合に利用するのに向いています。
動画広告
動画広告は、動画を利用した広告のことです。例えば、Youtubeコンテンツの冒頭や合間に流れる15秒〜30秒程度の動画などがそれにあたります。
視覚と聴覚から多くの情報を伝えられること、ストーリーを伝えやすいことが動画広告の特徴です。
リスティング広告
GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいて、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果にテキスト形式で表示される広告のことです。
他の広告と異なりテキストのみでの訴求になるため、如何に短い文字数の中で有効的にサービスや商品をアピールできるかが重要となってきます。
検索結果に表示されるため、「検索連動型広告」とも呼ばれています。

リターゲティング広告
リターゲティング広告は、一度ホームページを訪れたことがあるユーザーもしくは商品を購入したことがあるユーザーをターゲットにして広告を配信することです。
一度ホームページに訪れたけど離脱してしまったというユーザーに対して、再度アプローチすることができます。ネットショッピングをする際、一度購入を即決定するのではなく他のホームページなどとも比較して検討するという人は多いと思います。ホームページに訪れてくれた人が離脱した際に、思い出してもらえるようにするなどの効果があります。
一度商品やサービスに興味をもった人が対象となるため、リターゲティング広告は顧客育成の施策としても活用することが可能です。
メール広告
メール広告とは、電子メールを利用して直接ユーザーのメールボックスに広告宣伝を行うダイレクトマーケティングのことです。
情報量を多くすることが可能で、メールの種類によっては画像やフォントの装飾などを行うことも可能なため、より訴求力の高い広告をデザインすることもできます。
事前に登録されている情報、つまり見込み顧客に直接アプローチできるのもメール広告の特徴です。
ここでは顧客を「潜在層・顕在層・明確層」と自社のサービス・商品への認知と課題意識・購入までの意欲で分けています。
顧客をこのようにセグメントすることでどういったWeb広告を利用するとより効果的かの検討がしやすくなります。

潜在層
自社のサービス・商品を知らない、もしくは知っているがほとんど関心がない層を指します。課題に気づいていないだけで、実はニーズがある場合も存在するため、顧客になる可能性がある層です。
顕在層
自社のサービス・商品を認知しているが、実際に購入したり利用したりしたことはない層を指します。
顧客層(明確層)
すでに自社のサービス・商品を購入もしくは利用したことがある層を指します。

潜在層向け
自社のサービスや商品を知らない、もしくは知っているがほとんど関心がない層です。興味関心をもってもらい、自社のホームページへのアクセスを促す必要があります。そのため、幅広い人に見てもらうことが可能で印象に残りやすい広告を選びましょう。
潜在層向けのWeb広告手法
・ディスプレイ広告(バナー広告)
・動画広告
・SNS広告 など
顕在層向け
顕在層は欲しい商品のイメージがしっかりとできています。自社のサービスや商品を認知しているが、未だ購入したりサービスを利用していない層です。
既に欲しいものがイメージできていることから、他社商品やサービスとの比較検討フェーズにある可能性が高いです。そのため、他社との違いや自社の商品について知識理解を深めてもらうことを目的として広告を選びましょう。
既に自社のサービスや商品、ホームページへ一度アクセスしているという可能性も高いため、特にリスティング広告やリターゲティング広告が向いているかもしれません。
顕在層向けのWeb広告手法
・リスティング広告
・リターゲティング広告 など
明確層向け
明確層は既に、自社のサービス・商品を購入もしくは利用したことがある層です。そのため、リピートしてもらうための広告手法を選びましょう。
明確層向けのWeb広告手法
・リターゲティング広告
・メール広告 など
自身がどの顧客層に対してアプローチしたいかによって、広告手法も変わってきます。サービスを知っている層なのか、知らない層なのか、それともリピートしてほしいのか。新しい集客チャネルとしてWeb広告を検討される際は、一度ご自身がアプローチしたい顧客層を整理した上で、適した手法を選択しましょう。