新規顧客獲得において有効なマーケティング手法といわれる集客イベント。
興味はあるけれど、「本当に狙った効果が得られるのか」「何をすればいいのかわからない…」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、集客イベント開催の目的や集客したい客層ごとの具体的なイベント例、成功のために意識したいポイントなどをご紹介します。
顧客との直的的な接点を増やし、自社のサービスや商品を実際に目で見て体験してもらうことができる集客イベント。認知度のUPだけでなく、信頼性やロイヤリティを獲得するといった効果が期待できます。一方で、手間やコストもかかるため、集客イベントを企画する際には、事前に目的をしっかりと洗い出し、狙った効果を得るために最適な方法を検討してから、実行に移すことが欠かせません。
工務店やリフォーム会社が集客イベントを行う目的は大きく3つに分けられます。
潜在顧客とは、現在はリフォームを検討していないが、将来的にリフォームをする可能性があり、自社の顧客になる可能性を秘めた顧客のことを指します。
顧客が実際にリフォームをやりたいと思った時に、一番はじめに想起してもらえるよう、定期的に地域貢献や社会貢献になるようなイベントを行い、認知度や好感度、信頼性を高めておくのがポイントです。
顕在顧客とは、今現在、具体的にリフォームを検討している顧客のことを指します。購入意欲は高まっているものの、高価な買い物のために、すぐには意思決定できないという顧客も多いため、検討期間中も定期的に接触を保ち、最終的な判断に有益な情報をもたらすような集客イベントで成約率UPを図りましょう。
自社のサービスを利用してくださった顧客(OB)と施工後も良好な関係を継続することは、将来的なリフォームやリノベーションといったアフターマーケットの開拓にもつながります。売り込み色は控え、顧客に感謝の気持ちを伝える、困った時は頼りになると感じてもらえるような関係性構築に役立つイベントを企画しましょう。
ここからは、リーチしたい客層別にイベントの具体例をご紹介します。
季節のイベントやお祭り
夏祭りやハロウィン、クリスマスマルシェなど、地域住民が気軽に楽しく参加できるイベントを開催し、自社の認知度UPと関係性作りを狙いましょう。潜在顧客向けのイベントが成功するポイントは、幅広いお客様に参加していただけるよう、売り込み要素をできるだけ少なくし、間口を広げることです。無料相談ブースの設置や事例紹介のパネル、パンフレット配布など認知度を高める工夫を行い、リフォームや住宅関連のトラブルといったニーズが発生した時に気軽に相談いただけるような関係性構築を目指します。
ファミリー向けの工作教室、DIY教室
子育て世代はリフォーム会社や工務店にとって、重要な潜在顧客です。このような客層が子連れで楽しく参加できるよう、長期休暇や週末を狙って、工作教室やDIY教室といったイベントを企画するのもおすすめです。顧客と“体験”を共有することで、親睦を深めながら、自社ならではの技術やこだわりなどを知ってもらうことで、他社との差別化を狙いましょう。
完成住宅、モデルハウス見学
集客イベントの定番ともいえるのが、完成住宅・モデルルームの見学会です。購買意欲の高い顕在顧客が集まるイベントではありますが、その分、競合他社との顧客獲得競争も激しくなりがちです。完成住宅の見学なら、お客様にも購入後の生活をリアルにイメージしてもらえるよう、施主様のライフスタイルやこだわりポイントまで紹介する、モデルハウスなら、住宅系インフルエンサーとコラボしてより独自性のあるイベントにするといった工夫も重要です。
無料相談会
検討中の顧客と気軽に接点を持つためのイベントとして、おすすめなのが無料相談会の実施です。家づくりやリフォームの具体的なスケジュール、希望の間取りやデザインが実現可能かなど、顧客の疑問や不安を解消する具体的な情報を提供することで、次のアクションに繋がりやすくなります。
OB会・OB訪問
季節のイベントやバーベキューなど、自社と顧客同士の簡単な交流会を定期的に開催。横のつながりを形成し、自社に愛着を持ってもらうことは、顧客の離脱防止にも効果的です。
リフォーム相談会
新しい家族の誕生や高齢者の介護など、顧客が住宅に求める機能は常に変化するもの。OBに向けても、気軽に住宅に関する悩みやトラブルを相談できるような場を設けることで、増改築やバリアフリー化など、顧客のニーズに沿った適切なご提案が可能になります。
集客イベントは、継続して定期開催することで効果を発揮します。年間スケジュールを立て、無理のない予算組みを行なった上で、準備や告知にも十分な期間を設け、集客を成功させる体制を整えましょう。
集客イベントといえば、新規顧客獲得に意識が向きがちですが、住宅やリフォームは高い買い物のため、検討期間が長く、見込み顧客といかに接触頻度を保つかが成約率を左右します。顧客名簿を定期的に整備して、それぞれの顧客の検討状況を把握した上で、見込み顧客との接触頻度確保を意識した集客イベントを企画するように心がけましょう。
いかがでしたか。イベントを行う目的を明確にし、定期的にお客様との接点を保つよう意識すれば、集客イベントは新規顧客の獲得に非常に有効な手法と言えます。感染症の流行などにより、オフラインでのイベントは企画しにくいといった場合には、オンラインで見学会や勉強会を行うといったことも検討してみてくださいね。