
事業運営や集客をする際に必要なマーケティング。マーケティングというと「データの分析が必要なのでは」「専門的な知識必要」と難しいことをするというイメージの方も多いのではないでしょうか。
マーケティングにおいて、市場調査や競合他社の分析といったことは勿論必要ですが、今回はマーケティングの手法について3つご紹介します。どのマーケティング手法が最適か、ぜひご検討ください。
マーケティングというと宣伝戦略を指していると思われることが多いですが、商品開発から市場調査、戦略立案や販売後のサポートなども含む事業活動全般の広い意味を指すといわれています。つまり、マーケティングとは「商品やサービスが売れる仕組みをつくること」です。
マーケティングはセールスとは違い「自社の商品やサービスを多くの人に販売しよう」という営業をしたり、売り込みをかけるようなことはしません。常に顧客視点で考え、顧客側から商品やサービスに興味を持ってもらい、購入できるような状態を目指します。
商品やサービスが売れる仕組みをつくるマーケティングですが、実際にどのような手法があるのでしょうか。
マスマーケティングとは、顧客をセグメンテーション(区分)せず大多数の消費者を対象とするマーケティング手法です。マスマーケティングのマスは英語で「mass」と表記され「大衆の」「庶民の」「全体の」といった意味となります。
主にテレビCMや新聞の一面広告など、幅広い顧客層にリーチできる手法で広告展開をします。そのため、トイレットペーパーや調味料などの日用品は年齢や性別を問わない商品やサービスの宣伝に適しています。また、認知促進とあわせてイメージ向上などのブランディングの目的も強いため、高単価の住宅や自動車、宝飾品といった商品の広告展開にも適しています。
ダイレクトマーケティングとは、消費者に直接(ダイレクト)に商品を販売する方法です。通販・ECサイトをはじめ、非対面型の商品・サービスで活用されることが多く、最近では動画配信サービスやクラウド会計ソフトなども会員数獲得のために広告を展開しています。
ダイレクトマーケティングの特徴は、費用対効果が数字で見られることです。顧客のニーズにあわせた双方向のマーケティングとなっているため、企業が顧客とコミュニケーションを取ることにより、顧客のレスポンスを踏まえたマーケティングが可能となります。そのため、「コンバージョン」や「レスポンス」といわれる直接的な成果が重要視されています。
インバウンドマーケティングとは、直接的な商品宣伝を行うのではなく、顧客に自社や自社の商品・サービスを見つけてもらうことにより成立するマーケティング手法です。コンテンツマーケティングやSEO対策などもこの一種で比較的的コストで実施することができBtoB分野で用いられることが多くなっています。
インバウンドマーケティングは、専門的な情報などを発信して、興味をもったユーザーに主にWEBサイトに訪れてもらい、問い合わせや資料請求などで商品やサービスを知ってもらう仕組みです。WEBサイトに訪れ、問い合わせや資料請求などをした見込み客に対し時間をかけて育成・関係構築をすることでサービスの利用や商品の購入に繋げます。また、問い合わせや資料請求などをする見込み客の中には、すでに商品やサービスを調べ上げ、問い合わせ段階で購買意欲が非常に高い「いますぐ客」となっていることもあります。
今回3つの手法をご紹介しましたが、一つの企業が複数の手法を用いることもあります。適切ではない手法を使うことで費用や時間を無駄に浪費してしまう可能性もあります。商品やサービスを提供する際に大切な「誰に」「どのような価値を」「どのように提供するか」を検討したうえで、どの手法で行うかことが最適か考えてみてはいかがでしょうか。